IhyFactory開業1年。本音で振り返る、甘くなかった現実とこれから

26年あまりの会社員生活を経て、私は独立を決意しました。
「本当に自分に合った仕事とは何なのか」「このまま今の仕事を続けてよいのか」
そんな思いを抱えながら、IhyFactoryを立ち上げてから1年。無我夢中で走ってきた中で、少しずつ見えてきたことがあります。
それは、自分のできることで誰かを助けることが、仕事の本質なのかもしれないということです。
今回は、開業して1年経った今、私が率直に感じていることをお伝えします。
26年の会社員生活の中で感じていたこと
私は26年あまり会社員として働いてきました。
その中で結婚をし、子どもが生まれ、家庭を持ち、日々の生活を送ってきました。
会社員として仕事をしていると、最初から「これが自分の天職だ」と思って働いている人は、それほど多くないのではないかと思います。
なんとなく興味がある。少し好きかもしれない。そんな理由で会社や仕事を選ぶこともありますよね。
そして、会社の中で経験を積み、仕事ができるようになり、周りから評価されるようになると、仕事がだんだん楽しくなってきます。
そのときに、「これは自分の天職かもしれない」と感じることもあると思います。
もちろん、それ自体は悪いことではありません。
楽しく働けているなら、それはとても素晴らしいことです。
ただ、今振り返ると、多くの場合は自分が仕事に合わせているのであって、必ずしも自分に最も合った仕事に出会えているとは限らないのではないかと思うのです。
子どもが大きくなったとき、自分の本音に気づいた

私自身、会社員生活の中で大きな不満があったわけではありません。
家庭もあり、子どもたちも育ち、日々の生活を普通に、そして楽しく送っていました。
けれど、子どもたちが少しずつ大きくなり、手が離れ始めたころ、ふと気づいたことがありました。
それは、自分は仕事そのものを楽しめていなかったということです。
まだ定年までは15年くらいある。
さらにその先の人生も20年以上続くかもしれない。
そう考えたとき、私は、このまま今の仕事を何年も続けていく自分の姿を、どうしても思い描くことができませんでした。
とにかく一人で、自分に合った仕事を見つけたかった
そこで私は、これまでの会社員生活の中で身につけてきたスキルを活かしながら、とにかく一人で、自分にいちばん合った仕事を見つけようと思い、独立を決意しました。
独立すればすぐに答えが見つかる、そんな甘い考えだったわけではありません。
むしろ、何をやればよいのか、何が自分に向いているのか、はっきりわからないままのスタートでした。
それでも、一度会社の外に出て、自分の力で仕事をしながら考えてみたかったのです。
そして、この1年間、本当に無我夢中で走ってきました。
1年経って気づいたこと

独立して1年経った今、ひとつ強く感じていることがあります。
それは、自分のできることで誰かを助けることが、仕事なのではないかということです。
この1年間、本当にたくさんの方と出会い、いろいろなお話をさせていただきました。
その中では、仕事の話だけでなく、困りごとや悩みごとを聞くことも多くありました。
考えてみれば、私たちは普段から家族や友人、知人に悩みを話します。
それは特別なことではなく、自然なことです。
そうした話を聞いている中で、
「それなら自分が解決できる」
「むしろ、それは得意なことだ」
と思う瞬間があります。
そして実際に、その困りごとや悩みごとを解決できると、相手はとても喜んでくださいます。感謝もしてくださいます。
それはやはり、素直にうれしいことです。
ただ、できること全部が“自分の仕事”とは限らない
ここで大事なのは、解決できること全部が、自分にとって本当にやりたいこととは限らないということです。
人から頼まれたことをうまくこなせる。
相手にも喜ばれる。
でも、自分にとってはたまたまできることであって、毎回それをやりたいとは思えないこともあります。
感謝されることと、心からやりたいことは、必ずしも同じではありません。
できることはある。
役に立てることもある。
でも、その中から自分が本当に力を注ぎたいことを見つける必要がある。
そう感じるようになりました。
多くの人と出会う中で、本当にやりたいことに近づいていく

独立してよかったと感じるのは、まさにこの部分です。
多くの人と出会い、
多くの悩みや困りごとを聞き、
その中で自分ができることを試し、
相手に喜んでもらう。
その繰り返しの中で少しずつ、
「自分はこれをやるために生まれてきたのかもしれない」
と思えるものに近づいていける気がしています。
最初から答えがあるわけではありません。
でも、人と関わり、助け、感謝される中で、だんだんと輪郭が見えてくるのです。
そして、その“これだ”と思えるものに出会えたとき、誰かを助けられて、感謝されて、しかも自分自身も幸せを感じられる。
これは本当に大きなことです。
まさに究極のWin-Winだと思います。
これは、会社員ではなかなか実践しにくい
もちろん、会社という働き方を否定したいわけではありません。
会社だからこそできる仕事もありますし、組織の中で力を発揮できる人もたくさんいます。
ただ、会社員という働き方の中では、どうしても役割や担当が決まっていて、自分は本当は何をやると一番価値を出せるのかを自由に試し続けるのは難しい面があります。
一方、今の時代は昔と違います。
インターネットがあり、AIがあり、IT技術も発達しています。
会社に所属しなくても、一人で仕事をつくり、届けていける時代になりました。
私が若いころは、「一人で仕事をしたい」と言えば、
「その仕事をこなす技術はあるかもしれない。でも、一人で仕事を取ってこられるのか?」
と上司に言われたものでした。
確かにその通りで、どれだけ技術や商品があっても、買ってもらえなければ仕事にはなりません。
でも今は違います。
インターネットやさまざまなサービスを使えば、一人でも仕事につなげていくことができる時代です。
若い人にも伝えたいこと

だからこそ私は、これから社会に出る人たちにも伝えたいことがあります。
それは、一生をかけて取り組める仕事を、できるだけ早く見つけてほしいということです。
もちろん、最初から見つかるとは限りません。
私自身も、26年かかりました。
でも、ただ流れに乗るだけではなく、自分は何をしているときに人の役に立てるのか、何をしているときに自分も幸せを感じられるのかを意識しながら働くことは、とても大事だと思います。
その積み重ねが、いつか本当に自分に合った仕事に出会うきっかけになるかもしれません。
IhyFactoryの1年を通して思うこと
IhyFactoryを始めて1年。
まだ答えをすべて見つけたわけではありません。
けれど、少なくとも以前よりは、自分が何を大事にしたいのか、どんな形で人の役に立ちたいのか、少しずつ見えてきたように思います。
自分のできることで誰かを助ける。
その中で、自分にとって本当に意味のある仕事を見つけていく。
これからもIhyFactoryは、そんな思いを大切にしながら進んでいきたいと思っています。
この1年で感じたことが、これからの働き方や生き方を考えている誰かに、少しでも届けばうれしいです。
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