1,342枚の入場受付を、全回10分以内に完了。親子向け鉄道イベントを支えた予約・受付システム

2026年8月1日・2日の2日間、たまプラーザで「第14回でんしゃであそぼうinたまプラーザ」が開催されました。
主催者様によると、前回開催時には1,654人が参加した人気の親子向け鉄道イベントです。
会場いっぱいに広がる大きな鉄道レイアウト。
電車を走らせたり、その動きをじっと追いかけたり。会場では、たくさんの子どもたちが夢中になって遊んでいました。
今回、IhyFactoryでは、一般社団法人ママスタイル様が運営するこのイベントの「チケット予約」と「当日の入場受付」を支えるシステムを開発しました。
今回設定された予約枠は1,482枚。
仮予約を除き、予約確定とチェックイン済みを合わせた確定予約は1,420枚でした。
当日の入場受付実績は、522件・1,342枚です。
さらに、主催者様が目標としていた「各回の受付開始から10分以内に来場者全員の入場を完了すること」も、全ての回で達成できました。
この記事では、システム開発をご依頼いただいた背景と、予約受付から当日の入場、イベント終了後の集計までをどのように改善したのかをご紹介します。
無料の予約受付サービスでは、やりたいことを実現できなかった

一般社団法人ママスタイル様では以前、無料の予約受付サービスを利用して、イベントの申し込みを受け付けていました。
イベントを始めた当初は、基本的な予約を受け付けられるだけでも十分でした。
ところが、運営を重ねるにつれて、申し込み時に確認したい項目が増えていきました。
今回、システム開発をご相談いただくきっかけになったのが、予約フォームへ次のような質問を追加したいというご要望です。
- 何を見てこのイベントを知ったか
- チラシ、知人からの紹介など、複数の選択肢から回答してもらいたい
- 次回の開催予定を案内するメールマガジンへ登録するか
- 「はい・いいえ」で回答してもらいたい
こうした質問に予約時に回答してもらえれば、どの告知方法が申し込みにつながったのかを確認できます。
また、次回の案内を希望する方を把握し、継続的な情報提供にもつなげられます。
しかし、利用していた無料サービスでは、希望する形式で質問項目を増やせませんでした。
「イベントの運営に必要な情報は増えているのに、予約フォームを実際の運用に合わせられない」
運営を続けるなかで、そのようなジレンマが生まれていました。
紙の名簿を使った入場受付と集計にも課題があった

もう一つの課題が、イベント当日の入場受付と支払いの管理です。
参加費は、会場で現金またはPayPayを使って支払う方式でした。
以前の受付では、事前に予約データを印刷して紙の名簿を作り、次の手順で一組ずつ対応していました。
- 来場者に名前を伝えてもらう
- 紙の予約者名簿から名前を探す
- 現金払いかPayPay払いかを確認する
- 紙の名簿に入場済みの印を付ける
- 支払いを確認して入場してもらう
来場者が集中する時間帯には、紙の名簿から名前を探すだけでも時間がかかります。
予約時の人数と当日の来場人数が変わった場合には、名簿へ変更内容を書き込み、その場で支払金額を計算し直す必要もありました。
イベント終了後には、さらに集計作業が待っています。
- 紙の名簿で入場済みになっている人数
- 手元に残っている現金
- PayPayの利用履歴
- 予約データ上のチケット枚数
- 当日に変更された人数と支払金額
これらをそれぞれ集計し、数字が合っているかを突き合わせていました。
受付が終わったあとも、紙の台帳と複数の支払い記録を確認しなければならず、運営スタッフにとって大きな負担になっていました。
予約フォームだけでなく、当日の運用まで一つにつなげる

最初のご相談は、予約フォームに新しい質問項目を追加したいというものでした。
しかし、実際の運用を詳しく伺うと、課題は申し込みフォームだけではありませんでした。
予約受付、予約内容の変更、当日の支払い、入場受付、イベント終了後の集計までが、それぞれ別の作業になっていたのです。
そこでIhyFactoryでは、申し込みフォームだけを作り直すのではなく、予約から当日の受付、終了後の集計までを一つにつなげるイベント予約システムを構築しました。
イベントに合わせて質問項目を設定できる予約フォーム

新しいシステムでは、イベントごとに予約フォームの内容を設定できます。
来場者はスマートフォンから、希望する日時とチケットの種類・枚数を選択して予約します。
予約フォームには、基本的な申込者情報だけでなく、イベントの運営に必要な質問を追加できます。
質問の形式も、確認したい内容に合わせて選択可能です。
- 1行のテキスト入力
- 複数行のテキスト入力
- 選択肢から一つを選ぶ
- 複数の選択肢をチェックする
- 「はい・いいえ」で回答する
- 必須回答と任意回答を設定する
今回ご要望のあった「何を見てイベントを知ったか」は、複数の選択肢から回答できるチェックボックス形式で設定しました。
「次回の開催予定が分かるメールマガジンに登録するか」という質問にも、「はい・いいえ」で回答できます。
無料サービスの決められたフォームへ運営を合わせるのではなく、イベントの目的や確認したい内容に合わせてフォームを作れるようにしました。
時間帯ごとの定員と残席を管理

システムでは、時間帯ごとに定員を設定できます。
予約が入るたびにチケット枚数が残席へ反映され、定員を超えた予約を受け付けないように制御します。
予約時には、次のような確認も行います。
- 予約受付期間内か
- 希望する時間帯の締切を過ぎていないか
- 必要な残席があるか
- チケットの申込上限を超えていないか
- 必須項目へ回答しているか
- 同じ時間帯に重複した予約がないか
キャンセルが発生した場合は、その枚数が残席へ反映されます。
運営スタッフは管理画面から、時間帯ごとの予約枚数、残席、完売状況などを確認できます。
今回設定された予約枠は1,482枚。仮予約を除く確定予約は1,420枚となりました。
メールアドレスを確認して予約を確定
申し込み直後の状態は仮予約です。
入力したメールアドレスへ確認メールが届き、メールに記載されたURLへアクセスすると予約が確定します。
これにより、メールアドレスの入力間違いを確認するとともに、予約者へ当日の案内を届けられる状態を作ります。
状況に応じて、次のようなメールも送信できます。
- 仮予約の受付案内
- 予約確定の案内
- 予約内容を変更した際の案内
- キャンセル完了の案内
- 開催前のリマインド
- 主催者からの一斉連絡
急な変更や連絡事項がある場合は、時間帯や予約状況などの条件で対象者を絞ってメールを送れます。
予約者自身で内容の変更やキャンセルができる
予約後は、メールで案内される専用ページから予約内容を確認できます。
受付期限内であれば、チケットの種類や枚数の変更、予約のキャンセルも可能です。
予約内容が変わるたびに運営スタッフが電話やメールを受け、管理データを書き換える作業を減らしました。
予約者自身で手続きでき、変更後の内容はシステムへ反映されます。
スマートフォンでQRコードを読み取り、予約情報を確認

イベント初日の8月1日には、入場受付システムの本番初稼働に立ち会うため、会場へ行ってきました。
当日は、受付スタッフがスマートフォンのカメラで、来場者の提示したQRコードを読み取る方法を中心に運用しました。
QRコードを読み取ると、その来場者の予約情報がスマートフォンに表示されます。
受付スタッフは、画面上で次の内容を確認できます。
- 予約者名
- チケットの種類と枚数
- 合計金額
- 支払い方法
- 予約状況
- 入場受付の状態
紙の名簿を上から探す必要がなくなり、予約内容をすぐに確認できるようになりました。
一度受付を済ませた予約は「受付済み」と表示されます。キャンセル済みの予約も、その場で判別できます。
QRコードを提示できない場合は名前で検索
イベント当日は、来場者全員がすぐにQRコードを提示できるとは限りません。
スマートフォンを持っていない、予約メールをすぐに表示できないなどの理由で、QRコードを提示できない来場者もいます。
その場合は、管理画面で来場者の名前を検索して予約状況を確認し、入場受付を行いました。
また、パソコンのカメラを使ってQRコードを読み取る機能も用意しています。
入場受付は、次の3つの方法に対応しています。
- スタッフのスマートフォンでQRコードを読み取る
- 管理画面で来場者の名前を検索する
- パソコンのカメラでQRコードを読み取る
使用する端末や会場の設備、来場者の状況に合わせて受付方法を選べます。
QRコードを提示できない方がいても受付を止めず、別の方法ですぐに予約情報を確認できる設計です。
当日の人数変更と金額の再計算にも対応
イベント当日は、予約時の人数と実際に来場する人数が変わることがあります。
例えば、「子どもが一人増えた」「予定していた家族が来られなくなった」といったケースです。
このような変更があった場合は、入場時に実際の人数を確認し、受付画面からチケットの種類や枚数を変更できます。
変更後の合計金額は、その場で再計算されます。
受付スタッフは、変更後の正しい金額を来場者へすぐに伝え、現金またはPayPayで決済できます。
以前のように、紙の名簿へ変更内容を書き込み、電卓で金額を計算して、イベント終了後に予約データと照合し直す作業を減らしました。
「予約内容の確認」「当日の人数変更」「金額の再計算」「支払い確認」「入場受付」を、一つの画面上で進められる仕組みです。
522件・1,342枚の入場受付を実施

今回のイベントでは、522件・1,342枚の入場受付を行いました。
主催者様が掲げていた目標は、各回の受付開始から10分以内に、来場者全員の入場を完了させることでした。
多くの親子が来場するなか、全ての回でこの目標を達成できました。
QRコードを読み取ると予約情報が表示され、当日の人数変更や支払いの確認まで同じ画面で進められます。
QRコードを提示できない場合も名前で予約情報を検索できるため、受付を止めずに来場者をご案内できました。
予約状況と売上を管理画面で集計
運営スタッフは、管理画面から次の情報を確認できます。
- 全体の予約枠と残席
- 仮予約の件数と枚数
- 予約確定の件数と枚数
- チェックイン済みの件数と枚数
- キャンセルの件数と枚数
- 時間帯ごとの予約状況
- チケット種類ごとの集計
- 当日の支払い方法
- 入場受付の進み具合
必要な予約情報や売上情報は、CSV形式で出力できます。
現金やPayPayなどの支払い方法別にも集計できるため、紙の台帳を一件ずつ数え直す作業を減らし、システム上の受付記録と実際の決済記録を確認しやすくなりました。
主催者様からいただいた声

イベント終了後、一般社団法人ママスタイル様から、次のご感想をいただきました。
おかげさまで無事に終わりました。
システムのおかげで集計も早く、らくらくでした。今回は、各回の受付開始時間から10分以内には全員入れる、という目標があったのですが、全ての回で達成できました。
手作業で行っていた時より、格段に正確で楽になりました!
受付時間だけでなく、手作業による確認や集計の負担を減らし、正確性も高められたことが今回の成果です。
「来場者を待たせないこと」と「運営スタッフの作業を減らすこと」。
その両方につながるシステムを構築できました。
パソコンの画面の先にいる親子を想像して
システムを開発している間、私たちが見ていたのは、パソコンの画面とプログラム、そして予約数などの数字です。
しかし、その画面の先には、この日を楽しみにしていた子どもたちと、そのご家族がいます。
受付で長く待たずに入場できること。
スタッフが予約内容をすぐに確認できること。
会場に着いたら、できるだけ早くイベントを楽しめること。
システムは、イベント会場では目立たない存在です。
それでも、多くの親子が訪れるイベントを円滑に運営するためには、予約から入場までを支える仕組みが欠かせません。
実際の会場でシステムが動き、たくさんの親子が次々と入場していく様子を確認でき、まずはほっとしました。
パソコンの中で作ってきた仕組みが、現実の会場でスタッフの皆さまを支え、その先にいる親子の楽しい時間につながっている。
その光景を直接見られたことは、私たちにとってもうれしい瞬間でした。
一般社団法人ママスタイル様、そしてご来場いただいた皆さま、ありがとうございました。
導入前と導入後の変化
| 導入前 | 導入後 |
|---|---|
| 無料サービスの固定された予約フォーム | イベントに合わせて質問項目を設定 |
| 流入経路などを予約時に取得できない | チェックボックスなどで回答を取得 |
| メルマガ登録希望を確認できない | 「はい・いいえ」で確認 |
| 予約データを印刷 | 管理画面で予約情報を確認 |
| 紙の名簿から来場者名を探す | QRコードまたは名前検索で表示 |
| 当日の人数変更を紙へ記録 | 受付画面でチケット枚数を変更 |
| 変更後の金額を手作業で計算 | 変更後の合計金額を再計算 |
| 紙に入場済みの印を付ける | システム上でチェックインを記録 |
| 二重受付を目視で確認 | 受付済み・キャンセル済みを表示 |
| 現金とPayPayを別々に集計 | 支払い方法別に集計 |
| 複数の記録を手作業で照合 | システムの受付記録を基準に確認 |
| 受付や集計に時間がかかる | 全回10分以内の入場と迅速な集計を実現 |
「でんしゃであそぼう!」は11月にも開催予定
次回の「でんしゃであそぼう!」は、2026年11月27日(金)・28日(土)・29日(日)の3日間に開催予定です。
今回の会場でも、子どもたちが大きな鉄道レイアウトを前に、夢中になって遊ぶ姿がたくさん見られました。
次回の開催を楽しみにしている方は、日程や会場、予約開始などの最新情報を公式ページでご確認ください。
※開催内容は変更される場合があります。参加前に公式ページの最新情報をご確認ください。
小規模な地域イベントにも対応します

今回ご紹介した規模のイベントだけでなく、地域のお祭りやマルシェ、ワークショップ、親子イベント、展示会などの予約・受付システムもご相談いただけます。
大規模で多機能なシステムを、最初から導入する必要はありません。
IhyFactoryでは、イベントの規模や実際の運用を伺い、必要な機能に絞ってシステムを構築します。
例えば、次のようなご相談に対応できます。
- イベント専用の申し込みフォームを作りたい
- 出店者や参加者の情報をまとめて管理したい
- 時間帯ごとの定員と残席を管理したい
- 予約者へ確認メールを送りたい
- QRコードで入場受付を行いたい
- QRコードを提示できない方を名前で検索したい
- 当日の人数変更と金額計算を簡単にしたい
- 現金やPayPayなどの支払いを記録したい
- イベント終了後の集計作業を減らしたい
無料の予約サービスでは必要な機能が少し足りない。
一方で、自分たちに大規模な業務システムが必要なのか分からない。
そのような段階でも大丈夫です。
現在の運用方法と困っていることをお聞きし、イベントの規模に合った仕組みをご提案します。
IhyFactoryの地元である富士見市のイベントや地域活動に関するご相談も歓迎しています。
地域のお祭り、マルシェ、ワークショップ、親子イベントなど、規模を問わずお気軽にご相談ください。
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