IhyFactoryが作った「AIと話しながらホームページを作る道具」の正体
「AIと話すだけで、ホームページができます」
そう言われても、たぶんピンとこないと思います。私も、人から言われたら同じ顔をすると思います。
IhyFactoryでは「AIホームページメーカー」というものを作っています。この記事では、宣伝より先に、これが結局なんなのかを説明します。
正体は、ソフトではありません

まず、パソコンに入れる専用ソフトではありません。アプリでもありません。
正体は、AIに読ませる長い指示書です。
パソコンでAIを開いて、その指示書をコピーして、貼り付けて、送る。それだけです。あとはAIが「お店の名前を教えてください」と聞いてきます。答える。また聞かれる。答える。それを5回ほど繰り返すと、ホームページができてしまいます。
体験していただいた方に説明するときは、「ちょっとしたおまじないをコピペして送るだけ」と言っています。実際、使う側の操作はそれだけです。
中身は、AIへの細かい指示がびっしり書かれた文章です。何を聞くか。何を聞かないか。何を書いてはいけないか。そういうことが全部書いてあります。
「これを使わないと、AIでホームページは作れないの?」

作れます。
AIに「ホームページを作って」と頼めば、この指示書がなくても何かは出てきます。
では何が違うのか。そのまま頼むと、初心者の方が困ることが起きやすいのです。
- 質問がまとめて何個も来て、答えるだけで疲れてしまう
- 頼んでもいないのに「毎日心を込めて焼き上げています」といった紹介文が勝手に足される
- パソコンでは見られるのに、スマホで開いたらメニューが消えている
三つ目は見た目の問題ですが、二つ目は少し違います。毎日焼いているかどうかを知っているのは、お店の方だけです。事実と違えば、嘘を書いたことになるのはお店のほうです。AIは、そこまで責任を持てません。
だからこの指示書には、こういうことが書いてあります。
- 質問は1回に1つだけ。まとめて聞かない
- 聞くのは、お店の方にしか分からないことだけ(店名、営業時間、扱っているもの、伝えたいこと)
- 検索結果に出る説明文や、写真の設定といった技術的なことは、聞かずにこちらで決める
- お店の紹介文やキャッチコピーを、AIが想像で書かない。分からないところは空欄のまま残す
- お店の中や料理や商品の写真を、AIに描かせない
最後の一つは、特に大事だと思っています。実在しない料理の写真をそれらしく載せると、景品表示法にふれるおそれがあります。だから、雰囲気の背景くらいは作りますが、商品や店内は絶対に作りません。
要するに、この指示書がしていることは、AIの性能を上げることではなく、AIが余計なことをしないように縛ることです。
【指示書を送るだけでAIホームページメーカーが動き出します】
作ったあとのファイルは、ごく普通のホームページのファイルです。この指示書がなくても直せます。慣れてきた方が「もうこれ使わずに自分でやりたい」と言えば、そのやり方をお伝えします。引き止めません。
なぜ、ホームページを作る道具にしたのか

AIでできることは他にもたくさんあります。文章を書く、表を作る、写真を整える。それでもホームページにしたのには、理由があります。
目に見えて、すぐ人に見せられるからです。
文章の下書きを手伝ってもらっても、「まあ、便利だな」で終わりがちです。でもホームページは違います。自分のお店の名前が入ったページが、目の前で立ち上がる。その場でスマホでも見られる。
体験していただいた方は、その瞬間に表情が変わります。
もうひとつ、正直な理由があります。私はこの道具を、ホームページを作る道具だとは思っていません。AI活用のとっかかりだと思っています。
ここで一度「自分にもAIが使えた」と感じてもらえれば、次に進めます。お知らせを自分で書き足してみる。写真を差し替えてみる。そうやって手を動かしているうちに、AIに何を頼めばいいのかが、少しずつ分かってきます。
ホームページが完成することより、そちらのほうが大事だと考えています。
なぜ、スマホではなくパソコンなのか

作ったホームページをスマホで見ることはできます。むしろスマホで見たほうがきれいです。
でも、作る作業はパソコンでお願いしています。 理由が二つあります。
一つは単純に、ファイルを保存したり、写真を入れたりする作業がパソコンでないと難しいからです。
もう一つのほうが本題です。AIに覚えたことを、自分のパソコンに残しておきたいからです。
ここは言葉が紛らわしいので、分けて書きます。
パソコンに入れるもの → AIを使うための道具(ソフト)と、覚えさせた記録
インターネットの向こう → AIの頭脳そのもの
パソコンに入れるのは、AIを使うための道具のほうです。AIの頭脳そのものが自分のパソコンに入るわけではありません。そして、そこにたまっていくのが、AIに渡した指示書や、これまでのやり取りの記録です。
スマホのアプリでAIに頼むと、毎回ゼロから説明することになりがちです。パソコンに作業のフォルダを作って、そこにルールや記録を置いておけば、次に開いたときも、AIはそれを読んでから仕事を始められます。
私はこれを「AIは、使い捨てにするものではなく、パソコンで育てるもの」と言っています。育てた内容を書き残しておけば、別のAIに乗り換えても、同じ仕事を続けてもらえます。実際、IhyFactoryの仕事は、複数のAIが同じファイルを読んで引き継ぎながら進んでいます。
体験は、ご自分のパソコンでやってもらいます

【初期設定ポータル画面(スタートガイド)】
無料体験をしていただくときは、できるだけご自分がふだん使っているパソコンでやってもらうようにしています。
こちらが用意したパソコンでお見せするほうが、段取りとしては楽です。準備も済んでいますし、途中で止まることもありません。それでもお願いしているのには、はっきりした理由があります。
その日のうちに、AIに何かを任せられる環境を、そのまま持ち帰ってもらうためです。
こちらのパソコンで見ていただくと、「すごかった」で終わってしまいます。ご自分のパソコンで一度立ち上げておけば、家に帰ったその晩から続きができます。翌日、お店の写真を差し替えることもできます。
そして正直に言うと、この最初の準備が、いちばんの関門です。
AIを使うための道具をパソコンに入れる。この段階でつまずいてしまう方は、少なくありません。手順そのものが難しいわけではないのですが、初めて見る画面が続くので、どこを押していいのか分からなくなります。ここで手が止まったまま、AIを試すところまでたどり着けない。それがいちばんもったいないと思っています。
だから、そこを一緒に越えます。
一度越えてしまえば、AIを活用する入口には、もう立っています。 あとは何を頼むかだけです。
モニターさんと会って分かった、三つのつまずき

ここからが、実際に人と会って分かったことです。
無料モニターとして、実際にお店の方のパソコンで体験していただきました。
第1号は、手作り雑貨委託販売*アクロの岡固まゆみさんです。待ち合わせをして、その場で岡固さんご自身のパソコンを使っていただきました。
開始早々につまずきました。「パソコンにフォルダを作ってください」とお願いした時点で、「???」という顔になったのです。
そこは一緒に画面を見ながら進めました。すると、そのあとはあっという間でした。ホームページができあがったときには驚きの表情を隠せない様子で、「これもう公開したいんだけど…」と。その場で60分だけ公開できる手順で公開し、ご自分のスマホで開いていただきました。「これスマホで見る方がいいね」と言っていただけました。
いちばん嬉しかったのは、この一言です。
これ、仕事のモチベーションが上がる!
第2号の方は、Sweetsmarry相談所の佐佐木さやさんです。すでにお持ちのページの情報をもとに作ったので、情報量が多く、こちらが驚くほどのものがその場で完成しました。「すごーい!」を連発されていました。そして、ご自分でメンテナンスできるようになりたい、とおっしゃっていました。
こうしてお二人と接して、はっきり見えたことが三つあります。
一つ目。AIを使うこと自体は、そこまで難しくありません。難しいのは、その手前のパソコン操作です。
フォルダを作る。ファイルを保存する。コピーして貼り付ける。ウィンドウを切り替える。ここで止まってしまうと、AIを試すところまでたどり着けません。逆に言うと、そこさえ越えれば、AIとのやり取り自体は思ったより自然にできます。
二つ目。ホームページが作れたあと、次に何をAIへ任せればいいのか分からない方がいます。
一度成功したのに、そこで止まってしまう。これはもったいないことです。
三つ目。AIの使い方を覚えたいのに、安心して「教えて」と頼める相手が見つけられない方がいます。
これは、動画やマニュアルでは埋まりません。分からないところで手を挙げて、その場で答えてもらえる相手が必要なのだと思います。
この三つのために「AI工房」をやっています

IhyFactoryでは、この三つに向き合うために「AI工房(富士見モデル)」という取り組みをしています。埼玉県富士見市を拠点にした、地域の事業者の方と一緒にAI活用を進めていく場所です。
やろうとしているのは、まさに先ほどの三つです。
パソコン操作の手前から一緒にやる。ホームページができたあと、次に何を任せられるかを一緒に考える。そして、聞ける相手でいる。
AIホームページメーカーは、その入口として作りました。ここで一度「自分にもAIが使えた」と思ってもらうための道具です。
きれいなホームページを自動で出す装置を作りたかったわけではありません。作りたかったのは、AI初心者の方が「自分でもAIを使えた」と感じられる、最初の成功体験のほうです。
ホームページはそのきっかけで、本当に残ってほしいのは、そのあとに続く「じゃあ次はこれを頼んでみようかな」という気持ちのほうだと思っています。
試してみたい方へ
この記事に書いた無料体験モニターは、引き続き募集しています。
ご自分のパソコンで、実際にホームページができるところまで一緒にやります。最初の準備でつまずいても、そこから一緒に進めます。
会える場所もあります。毎月ふじみ野駅西口で開かれているイベント 「"GOOD" SUNDAY STREET」 に出店していて、今後も続けていく予定です。次にいつ出るかは、AI工房のページやSNSでお知らせしています。買い物のついでに、のぞいてみてください。
それから、複数名で参加できるワークショップの開催も検討しています。 一人だと聞きづらいことも、何人かで一緒のほうが聞きやすいかもしれません。こちらはまだ検討の段階ですが、興味がありましたら、そう言っていただけると助かります。
体験のご案内や、これまでの様子は、AI工房のページにまとめています。
パソコンが苦手でも大丈夫です。AIで何かを始めてみたいけれど最初の一歩が分からない、という段階でも構いません。今の状況をそのまま伝えていただければ大丈夫です。
AI工房(富士見モデル)
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